亡くなった人の株式を調べる方法
1 株式は相続財産のひとつとして必ず確認する必要があります 2 まずはご自宅等に残された資料を確認する 3 証券口座がある証券会社を特定して照会する 4 手掛かりがない場合の調査方法 5 非上場株式の確認にも注意が必要です 6 株式を確認した後に必要となる手続き 7 株式の調査は早めに着手することが大切です
1 株式は相続財産のひとつとして必ず確認する必要があります
人が亡くなられた後、相続準備を進める中で、亡くなられた方(被相続人)が株式を持っていたか否かを確認する必要があります。
株式を保有していた場合、名義変更等の手続きが必要になることに加え、評価額によっては相続税の対象にもなり得るため、正確な調査をすることは大切です。
ただし、株式は預金通帳や不動産のように目に見える形で残っていないことも多く、確認がしにくいという特徴があります。
そのため、他の財産と比較して、手掛かりが乏しく、調査に時間がかかることがあります。
以下、相続手続きの前提となる、被相続人の保有株式を調査するための基本的な方法について説明します。
2 まずはご自宅等に残された資料を確認する
⑴ 遺品整理で株式に関する書類を探す
手掛けやすい方法として、まず被相続人のご自宅で遺品整理を行い、書類や郵便物を確認することが挙げられます。
株式に関する資料以外にも、預貯金や不動産などの書類が見つかることもあるため、相続財産全体の調査を兼ねることができます。
⑵ 取引報告書や残高報告書の確認
上場株式を保有している場合、証券会社から取引報告書や定期的な残高報告書が届いていることがあります。
可能であれば、郵便物だけでなく、パソコン・スマートフォンのメールフォルダも確認しましょう。
電子交付された書類が保存されている場合もあります。
⑶ 株主総会案内や配当通知の確認
株主には、毎年、株主総会招集通知や配当金通知が送付されることがあります。
これらが見つかった場合、被相続人は、その会社の株式を保有していた可能性が高くなります。
⑷ 通帳の入出金履歴を確認
証券会社への送金、または配当金の入金が確認できれば、保有している株式を調査するための有力な手掛かりとなります。
3 証券口座がある証券会社を特定して照会する
書類などから口座が存在する証券会社名が特定できたら、その証券会社に連絡し、口座の内容を照会できます。
証券会社では、株式や投資信託を総合的に管理していることが多いため、口座が判明すれば保有資産の状況を把握しやすくなります。
口座照会の際には、一般的に次の書類が必要です。
①被相続人の死亡の記載がある戸籍(除籍)謄本
②相続人の戸籍謄本(相続関係がわかるもの)
③照会を行う相続人の本人確認書類
4 手掛かりがない場合の調査方法
⑴ 証券保管振替機構(ほふり)への照会
証券会社の口座情報は、多くの場合証券保管振替機構(ほふり)で管理されています。
ほふりに情報開示請求をすることで、どの証券会社に被相続人の口座があるかが判明する場合があります。
開示請求の際には、開示請求書、被相続人の戸籍謄本、相続人の戸籍謄本、照会者の本人確認書類などが必要です。
⑵ 大手証券会社への照会
手掛かりが乏しい場合には、大手証券会社に相続口座の有無を照会する方法もあります。
特に、被相続人の生活圏に支店がある証券会社は候補になりやすいといえます。
⑶ 過去の確定申告書類の確認
被相続人が確定申告を行っていた場合、株式の譲渡所得や配当所得が記載されていることや、証券会社から届いた書類が添付されていることがあります。
5 非上場株式の確認にも注意が必要です
株式には上場株式だけでなく、非上場会社の株式もあります。
非上場株式は証券会社を通じて管理されていないため、確認が難しい財産のひとつです。
被相続人が経営に携わっていた会社がある場合や、会社からの配当通知などが届いていた場合は、非上場株式を保有していた可能性があります。
非上場株式は評価や扱いが複雑であるため、遺産分割の場面で専門的な判断が必要になることも少なくありません。
6 株式を確認した後に必要となる手続き
株式の有無が判明したら、他の財産と同様に遺産分割協議を行い、取得者を決めます。
遺産分割協議の結果を遺産分割協議書にまとめたら、証券会社へ提出することで、名義変更が進められます。
相続人自身の証券口座が必要とされることもあるので、必要に応じて解説しましょう。
7 株式の調査は早めに着手することが大切です
株式は現金や預貯金と比べて、確認に時間がかかる財産です。
取引報告書や配当通知、通帳記録などの資料を丁寧に確認し、早めに証券会社へ問い合わせることが、スムーズな相続手続きにつながります。
また、上場株式だけでなく非上場株式の有無も忘れずチェックしておきましょう。






























